ハワイ旅行、本当に安全?在住者が本音で語る犯罪発生率と、心から楽しむための安全対策
アロハ!ハワイの青い空とキラキラの海、想像するだけでワクワクしますよね。私もあの心地よい風と優しい人々の笑顔が大好きで、移住してしまった一人です。
でも、友人から「今度ハワイに行くんだけど、治安ってどうなの?」と聞かれるたびに、少しだけ複雑な気持ちになります。「安全だよ!」と手放しでは言えない、ハワイのもう一つの顔を知っているからです。
キラキラしたイメージの裏側にある、ハワイのリアルな治安事情。特に気になるハワイの犯罪発生率について、今回は少しだけ踏み込んでお話しさせてください。これは決して皆さんを怖がらせたいからではありません。正しい知識とちょっとした心構えで、ハワイ旅行が何倍も安全で、心に残るものになることを知ってほしいからです。大切な旅を最高の思い出にするために、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
「思っていたより高い?」ハワイの犯罪発生率のリアル
正直にお話しすると、ハワイ、特に観光客が集まるオアフ島の犯罪発生率は、残念ながら「低い」とは言えません。日本の感覚でいると、少し驚くかもしれません。
特に多いのが、観光客を狙ったスリ、置き引き、そしてレンタカーを狙った車上荒らしです。ホノルル警察(HPD)のデータを見ても、こうした「窃盗犯罪」は後を絶ちません。
つい先日のことですが、ワイキキのビーチで海を楽しんでいた友人が、ほんの少し目を離した隙にバッグごと荷物を盗まれてしまいました。中にはパスポートもお財布もスマホも全部。楽しいはずのバケーションが、一瞬で悪夢に変わってしまったんです。幸い、私たちのサポートですぐに総領事館や警察に連絡できましたが、彼女のショックは見ていて本当に辛いものでした。
こうした犯罪は、クリスマスや夏休みといった観光シーズンに増加する傾向があります。人が多い場所、特に夜のワイキキや人通りの少ないビーチ沿いの道は、注意が必要なエリア。「ハワイだから大丈夫」という思い込みは、一番の油断に繋がります。でも、ご安心を。次に、具体的な対策を一緒に見ていきましょう。
ハワイであなたの身を守る、具体的な安全対策
「じゃあ、どうすればいいの?」と思いますよね。大丈夫、ポイントさえ押さえれば、リスクはぐっと減らせます。私の友人にも、ハワイに来る前には必ず伝えている「お守りのようなアドバイス」です。
まず大原則は、貴重品の管理。パスポートや多額の現金、クレジットカードの予備は、必ずホテルのセーフティボックスに預けましょう。持ち歩く現金は、その日に使う分だけ。高価なブランドバッグやアクセサリーは、残念ながら「狙ってください」と言っているようなもの。少しだけお洒落は我慢して、カジュアルな服装で楽しむのがおすすめです。
夜のカラカウア通りは賑やかで楽しいですが、一本路地に入ると雰囲気が変わることも。遅い時間に一人で歩くのは避け、できるだけ明るく人通りの多い道を選んでくださいね。2023年の夏、アラモアナセンターの駐車場で、日本からの観光客がスリ被害に遭いそうになったという話も聞きました。どこにいても「ここは海外なんだ」という意識を忘れないでください。
万が一トラブルに遭ってしまったら、まずは深呼吸。落ち着いて警察に連絡します。緊急時は「911」ですが、緊急ではない盗難届などは「(808) 529-3111」にかけるのが一般的です。この番号、スマホに登録しておくと、いざという時に本当に心強いですよ。
基本のキ!スリ・置き引き対策
ハワイで一番遭遇しやすいトラブルが、このスリと置き引きです。でも、これは意識次第でほとんど防げます。
カフェやレストランで、席を取るためにバッグを置いたまま注文カウンターへ…これは絶対にNGです!日本では当たり前の光景ですが、ハワイでは数秒で消えてしまいます。バッグは常に膝の上か、椅子の背もたれと自分の間に挟むようにしましょう。
特にワイキキのカラカウア通りやロイヤル・ハワイアン・センターのような人混みでは、リュックは前に抱えるのが鉄則。ショルダーバッグも、体の前側にしっかりと抱えてください。ポケットにスマホやお財布を入れるのも、格好のターゲットになってしまいます。
ビーチでの置き引きも本当に多いです。「ちょっとだけ海に」のつもりが、戻ってきたら荷物がない…なんて悲しすぎますよね。貴重品は持っていかない、誰かが必ず荷物番をする、といった基本的なことを徹底してくださいね。
レンタカー派は必読!車上荒らし対策
美しい海岸線をドライブ!ハワイの醍醐味ですよね。でも、レンタカーを借りるなら、車上荒らし対策は必須科目です。
まず、「車内には、何も、絶対に、置かない」これを徹底してください。これは見える場所だけでなく、グローブボックスやシートの下、そして「トランクの中」も含まれます。犯人は観光客が貴重品をトランクに隠すことを見越して、駐車した瞬間を見ています。
特に注意したいのが、ダイヤモンドヘッドやマカプウ岬、ラニカイ・ピルボックスのような絶景トレイルの駐車場。観光客が車を離れて景色を楽しんでいる間が、彼らにとって最大のチャンスタイムなんです。
駐車する際は、なるべく人目につきやすい、明るい場所を選びましょう。少し料金が高くても、管理人のいる有料駐車場を利用する方がずっと安心です。そして、レンタカーを借りる際は、車両保険(CDW/LDW)や盗難保険がフルカバーになっているプランを選ぶことを強くお勧めします。万が一の時の金銭的・精神的な負担が全く違いますよ。
甘い言葉にご用心!詐欺・ぼったくり対策
フレンドリーな人が多いハワイですが、その親しみやすさを悪用する人も残念ながら存在します。
ワイキキ周辺で、「アンケートに答えるとプレゼントが!」「無料のショーがあるよ!」と日本語で親しげに話しかけてくる人には要注意。その多くは、高額なタイムシェアの勧誘や、怪しいツアーへの誘導が目的です。
私の友人も、「無料」という言葉に惹かれてついて行ったら、個室で何時間も高額な契約を迫られ、断るのに本当に苦労したと話していました。魅力的な話には裏があるかも、と少しだけ警戒心を持ってください。興味がなければ、きっぱりと「No, thank you.」と言ってその場を離れる勇気が大切です。
もし法外な料金を請求されるようなことがあれば、その場で支払ってはいけません。まずはレシートやお店、相手の情報を記録し、すぐに警察や、後述する総領事館に相談してください。
ハワイの警察と、私たちの「お守り」
ハワイの治安を守ってくれているのは、主に各郡の警察です。オアフ島ならホノルル警察(HPD)、マウイ島ならマウイ警察(MPD)ですね。彼らはパトロールを強化したり、ワイキキには「ツーリスト・アシスタンス」のブースを設けたりと、観光客の安全のために日々尽力してくれています。
街を歩いていると、馬に乗った警察官や、セグウェイで巡回する警察官を見かけることもあり、その姿はとても頼もしく感じます。
しかし、彼らがすべての犯罪を防げるわけではありません。だからこそ、最終的に自分の身を守るのは、自分自身の注意深さなのです。警察の存在を心強く思いつつも、頼り切るのではなく、「自分の旅の安全は自分で作る」という意識を持つことが、何よりものお守りになります。
万が一の時のために…知っておきたい緊急連絡先
備えあれば憂いなし。万が一のトラブルに巻き込まれた時のために、この情報は必ずスマホにメモしておいてください。
まず一番の頼りになるのが、在ハワイ日本国総領事館です。パスポートを失くした際の「帰国のための渡航書」の発行手続きや、事件・事故に遭った際の警察への連絡、日本の家族への連絡など、様々な面で私たち日本人を助けてくれます。
次に、海外旅行保険。これは絶対に加入してください。ハワイの医療費は非常に高額です。急な病気やケガはもちろん、「携行品損害」の補償が付いている保険を選べば、盗難被害に遭った際の金銭的なダメージをカバーできます。キャッシュレスで治療が受けられる病院と提携している保険会社を選ぶと、さらに安心ですね。(ワイキキには「ドクターズ・オン・コール」など日本語対応可能なクリニックもありますよ)
これらのサポート体制を事前に知っておくだけで、心の余裕が全く違います。安心して旅を楽しむための、大切なお守りです。
ハワイの治安、もっと知りたい!Q&A
「ハワイの治安について、もっと具体的に知りたい!」という声にお答えします。よく聞かれる質問をまとめてみました。
Q. 治安が良いエリア、特に注意すべきエリアは?
A. ワイキキは観光客が多く、警察の目も行き届いているので比較的安全ですが、軽犯罪は多発地帯です。カハラやハワイカイ、カイルアといった高級住宅街や落ち着いた街は、総じて治安が良いと言えます。一方で、ダウンタウンやチャイナタウンは、昼と夜で雰囲気がガラッと変わります。夜間に一人で訪れるのは避けた方が賢明です。また、オアフ島西部(ワイアナエなど)は、美しいビーチがありますが、旅行者が安易に立ち入るのはあまりお勧めできません。
Q. 過去に大きな事件はあった?
A. ニュースになるような凶悪犯罪は稀ですが、ゼロではありません。ただ、旅行者が巻き込まれるケースのほとんどは、先ほどからお話ししている窃盗犯罪です。基本的な防犯対策をしていれば、ほとんどのトラブルは避けられると考えて大丈夫です。
Q. 最新の治安情報を知るには?
A. 在ハワイ日本国総領事館が発信する安全情報メールに登録するのが一番確実です。また、現地のニュースサイト(Hawaii News Nowなど)をチェックするのも良いでしょう。ただ、あまり情報過多になると不安を煽るだけになってしまうので、基本的な注意点を守ることを一番に考えてくださいね。
まとめ:最高のハワイ旅行は、あなたの「少しの注意」から始まる
ここまで、ハワイの犯罪発生率という、少しシビアなテーマについてお話ししてきました。でも、忘れないでください。ハワイが世界中の人々を魅了してやまない、最高の楽園であることに変わりはありません。
大切なのは、日本と同じ感覚で過ごさないこと。そして、ほんの少しだけ「自分の身は自分で守る」という意識を持つことです。
旅行前に、この記事で紹介したような対策を頭の片隅に入れておくだけで、あなたの行動は自然と変わるはずです。貴重品はセーフティボックスへ、夜道は明るい場所を、怪しい誘いには乗らない…。
その「少しの注意」が、あなたをトラブルから守り、ハワイの美しい景色や温かい文化を心から満喫させてくれる最高のスパイスになります。さあ、準備はできましたか?最高の知識というお守りを持って、素晴らしいハワイの旅を楽しんできてくださいね!