ハワイの運転、もう怖くない!在住者が教える「アロハ・ドライブ」を楽しむための完全ガイド
「アロハ!」の挨拶が心地よく響く楽園、ハワイ。青い海と空、頬をなでる優しい風…想像するだけで、心が躍りますよね。ハワイ旅行の計画を立てながら、オープンカーで海岸線を走る自分を思い描いている方も多いのではないでしょうか。
自由に島を巡れるレンタカーは、ハワイの魅力を満喫するための最高の相棒です。でも、ちょっと待ってください。そのハンドルを握る前に、知っておいてほしい大切なことがあるんです。それは、ハワイならではの交通ルールと、地元の人たちが大切にしている「運転マナー」について。
「運転なんて、世界中どこでも同じでしょ?」もしそう思っていたら、せっかくの旅行が思わぬトラブルで台無しになってしまうかもしれません。実は、私の友人もハワイ旅行中に「これくらい大丈夫だろう」と軽い気持ちで運転して、現地の警察に止められてしまったことがあるんです。「まさかハワイで…」と、すっかり落ち込んでしまった彼の姿は今でも忘れられません。
この記事では、そんな悲しい思いを誰にもさせないために、ハワイ在住の私が、現地のリアルな交通事情を徹底的に解説します。これを読めば、あなたもハワイの道を自信を持って、そして心から楽しめるようになるはず。ハワイでの運転は、ルールとマナーを知れば決して怖くありません。さあ、安全で快適な「アロハ・ドライブ」の準備を始めましょう!
まずはここから!日本とこんなに違う、ハワイの基本交通ルール
ハワイでのドライブは最高に気持ちいいですが、まず最初に頭を切り替えるべきポイントがいくつかあります。私も移住したての頃は、右側通行に慣れなくて、何度もヒヤリとした経験があります。特に、駐車場から道路に出る時や、交差点での右左折は本当に緊張しました。

1. 右側通行・左ハンドル
これが最大の関門です。常に「自分は道路の右側を走る」と意識してください。交差点で曲がる時は「右折は大きく、左折は小さく」と呪文のように唱えるのがおすすめ。よくあるのが、ウインカーと間違えてワイパーを動かしてしまうこと。これは「ハワイに来た観光客あるある」なので、間違えても焦らないでくださいね(笑)。
2. 赤信号でも右折OK?
ハワイでは、赤信号でも右折が可能な交差点が多いです。ただし、これには絶対的なルールがあります。まず、必ず一時停止して、左から来る車や横断中の歩行者がいないか、安全を徹底的に確認すること。安全が確認できて初めて、ゆっくりと右折できます。「NO TURN ON RED」という標識がある交差点では、赤信号での右折は禁止なので注意してください。
3. 「STOP」サインは絶対!
日本の「止まれ」よりも、ハワイの八角形の「STOP」サインはずっと厳しい意味を持ちます。徐行ではなく、タイヤの回転を完全に止めてください。現地の人は「心の中で3秒数えるくらい」と言います。これを怠ると、すぐに警察に止められてしまうので、徹底しましょう。
4. 歩行者は神様です
ハワイでは「歩行者優先」が徹底されています。横断歩道に人が立っていたら、必ず停止して渡らせてあげましょう。驚くかもしれませんが、横断歩道がない場所でも、歩行者が道を渡ろうとしていたら、多くの車が停まってくれます。これぞアロハ・スピリット。あなたもぜひ、優しいドライバーの一員になってくださいね。
5. スクールゾーンと速度制限
住宅街や学校の近くにある「SCHOOL ZONE」では、平日の登下校時間帯に速度制限が厳しくなります。制限速度が時速20マイル(約32km)などに変わるので、標識を見落とさないように。ハワイの速度標識は「SPEED LIMIT 〇〇」とマイル表示です。1マイルは約1.6kmと覚えておきましょう。

これだけは絶対やめて!ハワイで嫌われる運転NG行為
ハワイの青い空の下、気持ちよくドライブしていると、ついつい気分が開放的になりがち。でも、そんな時こそ気を引き締めたい、絶対に避けるべきNG行為があります。
1. 飲酒運転(DUI)
これは言うまでもありませんが、ハワイはお酒に非常に厳しい場所です。DUI(Driving Under the Influence)で捕まると、高額な罰金どころか、逮捕されてしまう可能性も。せっかくの楽園旅行が、最悪の思い出になってしまいます。レストランで一杯でも飲んだら、運転代行や配車サービス(Uber/Lyft)、タクシーを使いましょう。
2. ながらスマホ・脇見運転
ハワイの景色は本当に美しく、つい見とれてしまいますよね。でも、運転中の「ながらスマホ」やカーナビの操作は厳禁です。一瞬の脇見が、大きな事故につながります。助手席の人がナビ係になったり、目的地は出発前に設定したりと、運転に集中できる環境を作りましょう。美しい景色は、安全な場所に車を停めてからゆっくり楽しむのが大人のマナーです。
3. クラクションの乱用
日本では当たり前に使うクラクションも、ハワイでは緊急時以外に鳴らすことはほとんどありません。むやみに鳴らすと、相手を威嚇していると受け取られ、トラブルの原因になることも。ハワイのゆったりした空気感を乱す行為は嫌われます。道を譲ってもらった時の感謝の合図は、クラクションではなく、軽く手を挙げるか、親指と小指を立てる「シャカサイン」でスマートに伝えましょう。
4. 無理な割り込みや煽り運転
これもアロハ・スピリットに反する行為です。ハワイのドライバーは、比較的ゆったりと運転する人が多いです。車線変更の際は、しっかりウインカーを出し、スペースを譲ってもらったら感謝の合図を。前の車を煽るなんて、もってのほかです。

これで迷わない!ハワイの道路標識、これだけは覚えよう
ハワイの道路には、見慣れない英語の標識がたくさん。でも、ポイントさえ押さえれば大丈夫。ここでは、特に重要な標識をいくつかご紹介します。
SPEED LIMIT 〇〇: 速度制限です。単位はマイルなので注意。
ONE WAY: 一方通行です。この矢印の方向にしか進めません。
YIELD: 前方優先です。合流地点などでよく見かけます。本線の車を先に行かせましょう。
TOW AWAY ZONE: 駐車禁止、レッカー移動エリアです。ここに停めると、車を移動させられ高額な罰金を請求されます。
LANE ENDS MERGE LEFT/RIGHT: 車線が減少します。左右どちらかの車線に合流してください。
標識を見落とさないコツは、出発前にGoogleマップのストリートビューで行程を予習しておくこと。現地の道の雰囲気がつかめるだけで、心に余裕が生まれますよ。特にワイキキ周辺やダウンタウンは一方通行が多いので、事前の確認が効果的です。
レンタカーを借りる時の賢いチェックポイント
ハワイ旅行の頼れる相棒、レンタカー。でも、契約で失敗しないために、いくつか注意点があります。私も昔、料金の安さだけで選んで、保険内容が不十分で後悔したことがあります。
1. 保険は絶対にケチらない!
これが一番重要です。対人・対物賠償保険(LI/LIS)と、自車両損害補償制度(CDW/LDW)は必須。聞き慣れない言葉かもしれませんが、万が一の事故の際に、数千万円もの賠償責任を負うことから自分を守ってくれます。フルカバーの保険に入っておくことが、結果的に最高の「安心」を買うことになります。

2. 契約内容と車の状態をダブルチェック
契約書は隅々まで確認しましょう。特に、ガソリンの返却ルール(満タン返しor乗り捨てOKか)や、追加ドライバーの料金などは要チェック。そして車を受け取る際は、必ずスタッフと一緒に車体の傷や凹みをチェックし、スマホで写真を撮っておきましょう。これを怠ると、返却時に自分がつけていない傷の修理代を請求されるトラブルも考えられます。
3. チャイルドシートのルール
小さなお子様連れの場合は、チャイルドシートの着用が法律で義務付けられています。年齢や身長・体重によって規定が細かく決まっているので、事前に確認し、レンタカー会社で予約しておきましょう。
もしもの時に慌てない!トラブル対処法
どんなに気をつけていても、トラブルは起こる可能性があります。でも、対処法を知っていれば、冷静に対応できます。
事故を起こしてしまったら
1. まず安全な場所に車を移動させ、ハザードをつけます。
2. 怪我人がいる場合は、すぐに「911」に電話して救急車を要請。
3. 怪我人がいなくても、必ず「911」に電話して警察を呼び、事故証明(Police Report)を作成してもらいます。
4. レンタカー会社の事故連絡先に電話し、指示を仰ぎます。
5. 相手の連絡先、免許証、保険情報などを交換しますが、その場で示談交渉は絶対にしないでください。
車の故障(パンクなど)
ハザードをつけて安全な路肩に停車し、レンタカー会社に連絡しましょう。ほとんどの場合、ロードサービスを手配してくれます。契約書に緊急連絡先が記載されているので、いつでも見られるようにしておくと安心です。

違反切符(チケット)を切られたら
素直に警察官の指示に従い、チケットを受け取ります。その場で反論しても状況は良くなりません。チケットに罰金の支払い方法や期日が記載されているので、必ず期限内に対応しましょう。無視すると、後々もっと大きな問題になる可能性があります。
ハワイの運転マナーは、思いやりそのもの
ここまで色々なルールや注意点をお話ししてきましたが、ハワイの運転で一番大切なことは何だと思いますか?それは、「アロハ・スピリット」を持ってハンドルを握ることです。
譲り合いの心、歩行者への配慮、ゆったりとした気持ち。ハワイの運転マナーを守ることは、単に法律を守るだけでなく、この島の素晴らしい文化に参加することでもあります。急いでイライラするよりも、少し心に余裕を持って、窓の外の景色を楽しんでみてください。
例えば、カイルアの絶品パンケーキ店「ブーツ&キモズ」に向かう道中も、焦らず安全運転で。美しい海岸線をドライブする時間そのものが、最高の思い出になるはずです。
この記事で紹介したポイントを心に留めておけば、あなたのハワイでのドライブは、きっと忘れられない素晴らしい体験になります。さあ、準備はできましたか?安全運転で、ハワイの風を、光を、そして空気を、心ゆくまで満喫してくださいね!
